2011年4月6日水曜日

イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群(アルゼンチン共和国)

Ischigualasto / Talampaya Natural Parks

タランパジャ自然公園と隣接するイスチグアラスト州立公園はアルゼンチン北西部のサン・ファン州とラ・リオハ州にまたがっている。イスチグアラスト・タランパジャ地域は中央アルゼンチンのシエラ・パンペアナス山脈の西の境界となっている砂漠地帯である。

遺産として登録されている地はイスチグアラストの堆積盆地のほぼ全体を占めている。盆地は、三畳紀(2億4500万年〜2億800万年前)の河川、湖沼、湿地で堆積した大陸性堆積物の層によって形成されている。堆積物には幅広い種類の植物や動物の化石を含んでおり、哺乳類の祖先や恐竜の化石もある。これらは世界で最も完全な三畳紀の大陸性の化石記録であり、脊椎動物の進化と生息していた環境を明らかにしてくれるものである。

この地域からは56属におよぶ脊椎動物の化石が記録されている。その中には魚、両生類、きわめて多種多様な爬虫類があり、哺乳類の直接の祖先も含まれている。化石の大半は地層の最上層にあり、ほとんど祖竜で構成されている。祖竜には、大型の草食動物や肉食動物、原始のワニ、ネズミの大きさの原始哺乳類があった。

河川の堆積は氾濫原の広い地域が含まれており、モンスーン型の嵐による洪水の痕跡が残っている。湖沼や湿地の堆積には大量の植物化石があり、いくつかは炭層を形成し、そのほかはミイラ化した状態で保存されている。ミイラ化した植物化石は限られた地域にしか見られない、きわめてまれな保存の状態である。6つの地層が三畳紀の盆地を形成しており、そのうちの最初のものは赤色砂岩のものでタランパジャ国立公園の壮大な丘陵を形成している。そのほかの地層は湖底、湿地、支流、氾濫原の堆積である。これらの地層は莫大な量の脊椎動物と植物の化石が含まれている。

今日では、イスチグアラスト/タランパジャは耐乾性の潅木やサボテンによって特徴づけられるまばらな砂漠の植生を有している。動物相はアルゼンチン西部の乾燥地域の典型的なもので、その中にはアンデスコンドル、チェストナット・カナステーロ、サンディー・ガリート、ピューマ、グアナコ、マラ、ビスカッチャなど、固有種や国内での絶滅が危惧されている種あるいは文化的に重要な種などが含まれている。

スペインによる征服以前は、この地域にはいくつかのアボリジニの集団が住み着いており、通常半遊牧の狩猟採集民であった。イスチグアラスト/タランパジャでは、岩絵や遺跡、遺物の詳細な研究が近年になってはじめられたばかりだが、その文化的な価値はきわめて高いといえる。遺産はインカ帝国の領域の最南に位置している。タランパジャでは、多くの遺跡が出土しており、アクセスも容易である。イスチグアラストでは、岩絵のある6つの遺跡が発見された。加えて、洞窟や岩陰住居や墓地、キャンプ、道具製作跡も確認されている。

世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00634.html
(英語)http://worldheritage.is-mine.net/r00663en.html

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