2011年6月25日土曜日
2011年4月6日水曜日
イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群(アルゼンチン共和国)
タランパジャ自然公園と隣接するイスチグアラスト州立公園はアルゼンチン北西部のサン・ファン州とラ・リオハ州にまたがっている。イスチグアラスト・タランパジャ地域は中央アルゼンチンのシエラ・パンペアナス山脈の西の境界となっている砂漠地帯である。
遺産として登録されている地はイスチグアラストの堆積盆地のほぼ全体を占めている。盆地は、三畳紀(2億4500万年〜2億800万年前)の河川、湖沼、湿地で堆積した大陸性堆積物の層によって形成されている。堆積物には幅広い種類の植物や動物の化石を含んでおり、哺乳類の祖先や恐竜の化石もある。これらは世界で最も完全な三畳紀の大陸性の化石記録であり、脊椎動物の進化と生息していた環境を明らかにしてくれるものである。
この地域からは56属におよぶ脊椎動物の化石が記録されている。その中には魚、両生類、きわめて多種多様な爬虫類があり、哺乳類の直接の祖先も含まれている。化石の大半は地層の最上層にあり、ほとんど祖竜で構成されている。祖竜には、大型の草食動物や肉食動物、原始のワニ、ネズミの大きさの原始哺乳類があった。
河川の堆積は氾濫原の広い地域が含まれており、モンスーン型の嵐による洪水の痕跡が残っている。湖沼や湿地の堆積には大量の植物化石があり、いくつかは炭層を形成し、そのほかはミイラ化した状態で保存されている。ミイラ化した植物化石は限られた地域にしか見られない、きわめてまれな保存の状態である。6つの地層が三畳紀の盆地を形成しており、そのうちの最初のものは赤色砂岩のものでタランパジャ国立公園の壮大な丘陵を形成している。そのほかの地層は湖底、湿地、支流、氾濫原の堆積である。これらの地層は莫大な量の脊椎動物と植物の化石が含まれている。
今日では、イスチグアラスト/タランパジャは耐乾性の潅木やサボテンによって特徴づけられるまばらな砂漠の植生を有している。動物相はアルゼンチン西部の乾燥地域の典型的なもので、その中にはアンデスコンドル、チェストナット・カナステーロ、サンディー・ガリート、ピューマ、グアナコ、マラ、ビスカッチャなど、固有種や国内での絶滅が危惧されている種あるいは文化的に重要な種などが含まれている。
スペインによる征服以前は、この地域にはいくつかのアボリジニの集団が住み着いており、通常半遊牧の狩猟採集民であった。イスチグアラスト/タランパジャでは、岩絵や遺跡、遺物の詳細な研究が近年になってはじめられたばかりだが、その文化的な価値はきわめて高いといえる。遺産はインカ帝国の領域の最南に位置している。タランパジャでは、多くの遺跡が出土しており、アクセスも容易である。イスチグアラストでは、岩絵のある6つの遺跡が発見された。加えて、洞窟や岩陰住居や墓地、キャンプ、道具製作跡も確認されている。
世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00634.html
(英語)http://worldheritage.is-mine.net/r00663en.html
2010年9月3日金曜日
エヴァグレーズ国立公園(アメリカ合衆国):2010年登録危機遺産
エヴァグレーズ国立公園は深刻で継続的な水界生態系の劣化が原因で危機遺産に登録されることになった。
危機遺産登録はアメリカ合衆国側からのリクエストであった。エヴァグレーズ国立公園が危機遺産に登録されるのは2度目である。最初は1993年でありハリケーン・アンドリューによるダメージと農業・都市開発による水質の顕著な劣化が原因であった。2007年には公園そのものとより広範な生態系の回復が評価され、危機遺産リストからはずされることになった。
しかしながら、遺産の劣化は進行していた。水の流入が60%も減少し、富栄養化、水生生物の生息域の消滅とそれに付随する水生生物の減少の顕著な兆候が見られるほど、栄養素汚染が進んでいた。アメリカ合衆国の要請によって、2010ユネスコ世界遺産センターとIUCNの専門家に遺産を訪問してもらい、その現状を評価していち早い危機遺産リストからの脱却の支援を求めている。
エヴァグレーズはフロリダの南端にあり、西半球で最も大きなマングローブの生態系、北米で最も広大なソーグラスの平原と最も重要な渉禽の繁殖地となっている。「内陸から海に向かってわずかに流れる草原の河」ともいわれている。海棲動物の多様性は類を見ず、多くの鳥類、爬虫類、マナティーなどの絶滅危惧種の聖域となっている。
世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00026.html
(英語)http://worldheritage.is-mine.net/r00024en.html
2010年9月1日水曜日
アツィナナナの雨林(マダガスカル):2010年登録危機遺産
不法な伐採と絶滅危惧種のキツネザルの狩猟が原因で危機遺産リストに登録された。紫檀や黒檀の伐採と輸出が法令で違法とされているにもかかわらず、マダガスカルでは不法に伐採された木材の輸出を規制しないままとなっていることや、輸出先の国が世界遺産条約を批准していることが、世界遺産委員会から指摘されている。
世界遺産委員会はマダガスカル政府に法令を強化し、不法な伐採活動を中止するための措置を講じるよう要請している。また、国際的なマーケットにマダガスカルの不法伐採木材が流れないよう求めている。
6000万年前に大陸から切り離されて以来、マダガスカルの動植物は独自の進化を遂げてきた。「アツィナナナの雨林」はこの国の東側にある6つの国立公園から成っており、この島の地理的な歴史を反映している固有の生物多様性を存続するために必要な、現在も続いている生態系のプロセスを維持するために極めて重要である。多くの種が希少で絶滅危惧種であり、とりわけ霊長類、キツネザルがそうである。
世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00830.html
(英語)http://worldheritage.is-mine.net/r00844en.html
2010年8月28日土曜日
ロシア プトラナ高原
世界遺産「プトラナ高原」はプトランスキー州自然保護区に一致しており、中央シベリア北部のプトラナ高原の中心に位置している。また、場所は北極線からおよそ100km北にある。世界遺産リストに記載された高原の一部は亜寒帯、寒帯の孤立した山岳地帯における完全な生態系となっており、タイガの原生林、森林ツンドラ、ツンドラや寒帯の砂漠のシステム、人の手のはいっていない冷水湖や水系などが含まれている。主要なトナカイの回遊路がこの遺産の範囲を横切っており、この自然現象は他に例がなく、大規模で、より希少になってきている。
(ユネスコ世界遺産センターに記載されている文の和訳(一部意訳)。ミスがある場合はご指摘いただけるとありがたいです)
ユネスコ世界遺産センターのページ
http://whc.unesco.org/en/list/1234
世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00912.html
2010年8月27日金曜日
レユニオン島
世界遺産としてのレユニオン島の範囲は、レユニオン国立公園の核心地域と一致している。この遺産は10万ヘクタール、レユニオン島の40%の範囲である。レユニオン島はインド洋の南西に位置する2つの隣接する火山による山地から成っている。2つの高い火山が聳え立ち、巨大な断崖や3つの崖で縁取られた圏谷があることから、この遺産は極めて起伏に富んだ地形や壮大な急斜面、森林になっている渓谷や盆地があり、特筆すべき景観を有している。多種多様な植物の生息地になっており、高い固有性を示している。亜熱帯雨林があり、雲霧林と荒野は顕著な、そして視覚的にも人目を引く生態系と景観のモザイクを生み出している。
(ユネスコ世界遺産センターに記載されている文の和訳(一部意訳)。ミスがある場合はご指摘いただけるとありがたいです)
ユネスコ世界遺産センターのページ
http://whc.unesco.org/en/list/1317
世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00911.html
2010年8月26日木曜日
フェニックス諸島保護地域
フェニックス諸島保護地域は南太平洋の408,250平方キロメートルに渡って広がる、水生、陸生生物の生息地である。この遺産はキリバスの3つの諸島のうちの1つ、フェニックス諸島を包含しており、指定されているものでは世界でも最大の海洋生物保護地域である。フェニックス諸島保護地域は人の手の入っていない、世界で最も大きなサンゴ礁群生態系の内の1つであり、14の海山(死火山と推定されている)と深海の生物の生息地がある。この地域にはおよそ800種の植物があり、そのうち200はサンゴの種で、500が魚類、18の海洋哺乳類と44が鳥類である。フェニックス諸島保護地域の生態系の構造と機能は、これらが原生であることと、回遊路、巣としての重要性をよく示している。この遺産はキリバスで初めて世界遺産として登録された。
(ユネスコ世界遺産センターに記載されている文の和訳(一部意訳)。ミスがある場合はご指摘いただけるとありがたいです)
ユネスコ世界遺産センターのページ
http://whc.unesco.org/en/list/1325
世界遺産オンライン事典のページ
http://worldheritage.is-mine.net/r00910.html
丹霞山(中国丹霞)
中国丹霞は、内的営力(隆起を含む)と外的営力(風化や浸食を含む)の影響によって発達した大陸の赤色の陸源性堆積物で構成された景観に対して、中国で付けられた名前である。この遺産は中国南西部の亜熱帯地域にある6つの地域で構成されている。これらは壮観な赤い断崖と自然の浸食作用によって形作られた地形が特徴的であり、自然の柱、塔、峡谷、渓谷や滝などが含まれている。このような起伏に富んだ地形は亜熱帯の広葉樹林を保護するの役立っており、多くの種類の動植物の生息地にもなっている。そのうち400種は、希少種か絶滅危惧種である。
(ユネスコ世界遺産センターに記載されている文の和訳(一部意訳)。ミスがある場合はご指摘いただけるとありがたいです)
ユネスコ世界遺産センターのページ
http://whc.unesco.org/en/list/1335
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http://worldheritage.is-mine.net/r00909.html
2010年8月10日火曜日
スリランカの中央高原地帯
スリランカの中央高原地帯はスリランカの島の中央南部に位置している。構成資産として、ピーク自然保護区域、ホートン・プレインズ国立公園、ナックルズ森林保護区域がある。これらの山地型の森林は海抜2500mの高地にあり、絶滅危惧種であるカオムラサキラングール(the
western-purple-faced langur)、ホートンプレインズホソロリス(the Horton Plains slender
loris)、スリランカヒョウなどを含む、極めて多くの種類の動植物の生息地になっている。この地域は超生物多様性ホットスポットと考えられている。
(ユネスコ世界遺産センターに記載されている文の和訳(一部意訳)。ミスがある場合はご指摘いただけるとありがたいです)
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http://whc.unesco.org/en/list/1203
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http://worldheritage.is-mine.net/r00894.html
2010年7月31日土曜日
スルセイ(スルツェイ)

1963~67年の海底火山の噴火で形成された無人島であり、アイスランドの南に位置している。歴史上、最も詳細に記録された海底火山の噴火の一つとして、地学的価値が大きい。また1965年6月には浜辺に植物が生えているのが発見され、現在では緑に覆われ、アザラシや海鳥も集まっている。
「スルセイ」とは「スルトの島」の意であり、「スルト」とは北欧神話に登場する、炎の剣を振りかざして南から神々に襲いかかる巨人の名前だえる。アイスランドの南の海上で炎を吹き上げる様子から、この名前が付けられている。

また神話では、スルトの炎によって焼かれ、海に沈んだ大地が再び浮かびあがり、種をまかずとも穀物が実ったというくだりが『エッダ』に書かれている。この描写は、スルセイが噴火後に緑に覆われたことと関連しているようで面白い。
こうしたことから、北欧の神話にある描写が、火山活動から着想を得ている可能性を示唆するものとしても興味深い遺産である。
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